僕の人生、ズッキーニ 2016-10-16 舞台・映画 0 『 MA VIE DE COURGETTE 』 幕開けから良い映画の予感がする。一人の少年が夕陽が差し込む屋根裏部屋の床で絵を描いているシーンだ。もうそれだけで、この少年の孤独を感じさせる名場面だ。 クロード・バラ監督 『MA VIE DE COURGETTE / 僕の人生、 [...]
海は燃えている 2016-10-06 舞台・映画 0 ~イタリア最南端の小さな島~ Fuocoammare, par-delà Lampedusa 『ローマ環状線、めぐりゆく人生たち』でヴェネチア映画祭金獅子賞、本作『Fuocoammare』でベルリン映画祭金熊賞を受賞。ジャンフランコ・ロージは世界三大映画祭制覇にリーチがかかるド [...]
“恐るべき子供”の無関心ではいられぬ一本 2016-09-17 舞台・映画 0 『 Juste la fin du monde 』 『Mommy / マミー』の衝撃から2年、 “ケベックの恐るべき子供”グザヴィエ・ドラン監督の最新作だ。本作はカンヌ映画祭でお披露目された際、高過ぎる期待が負荷にもなったのか、ジャーナリストの評価は否定派が目立っていた。その一方 [...]
『Voir du pays』フランス人姉妹監督による戦争映画。 2016-09-06 舞台・映画 0 コーエン、ダルデンヌ、タヴィアーニと、巷には有名な“兄弟”監督は多い。だがフランス人デルフィーヌ&ミュリエル・クランは珍しい“姉妹”の監督コンビだ。初長編の前作『17 filles』では集団妊娠を企てた女子高生を描き話題に。5年ぶりの新作もまた “女性性”がキーワード。主人公はふ [...]
掴みどころのなさが人生そのもの『Toni Erdmann』。 2016-08-17 舞台・映画 0 映画業界誌の星取表でトップを独走し、誰もが受賞を信じた。2016年のカンヌ映画祭「裏・パルムドール(最高賞)」と呼べそうな映画『Toni Erdmann』。ドイツ人マレーン・アーデ監督の長編三作目だ。 [...]
『La Tortue rouge』レッドタートル・ある島の物語 2016-08-02 舞台・映画 0 現在公開中の『La Tortue rouge』は、スタジオジブリが初めて外国人監督を起用した話題作。先のカンヌ映画祭では「ある視点」部門特別賞も受賞。カンヌにはオランダ人のマイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット監督と鈴木敏夫プロデューサーが参加した。 無人島に漂流する男 [...]
『 旅情 』をこの夏、もう一度。 2016-07-18 舞台・映画 0 ヴェネチアを旅行したことありますか?鉄道で行ったことありますか?この陸路はなかなか感動ものです。海に挟まれた長い鉄橋を通ってヴィネチア島はサンタルチア駅に着き、駅前広場の階段を降りると、そこは大運河(カナル・グランデ)の船着き場。 [...]
『L’Effet aquatique』-「水」を介し恋愛感情が高まるアクア効果? 2016-07-03 舞台・映画 0 カンヌ映画祭の監督週間で万雷の拍手に包まれ、SACD賞(劇作家・監督・作曲家協会賞)を受賞。だが晴れ舞台に、昨年乳がんで亡くなったソルヴェイグ・アンスパック監督の姿はなかった。最後に監督が残していたのは、意外なほど軽妙洒脱なロマンティック・コメディだ。 主人公のサミールはクレーン [...]
戦後昭和の日本、パリ市庁舎に。 2016-06-22 舞台・映画イベント 0 『井上孝治 - 表象を超えた写真家』 ほか上映会。 写真家・井上孝治(1919-1993)の軌跡をたどるドキュメンタリー2作品が、24日の晩、パリ市庁舎で上映される。井上は、アマチュアとして戦前から写真を始め、カメラ店を営みながら地元福岡のこども、人々、風景を撮影した。 [...]
モハメド・アリ かけがえのない日々 2016-06-20 舞台・映画 0 When We were Kings モハメド・アリが6月3日、74歳で亡くなった。1997年に封切られたこのドキュメンタリーは、1974年10月、ザイールの首都キンシャサで行われた世界ヘビー級タイトルマッチでのアリを追っている。 1967年に「俺はベトコンとは何の問題もない。 [...]