〈cœur sur la main心/ハート〉を「手の上に」とは、「思いやりがあり、気前がいい」こと。〈Avoir le cœur sur les lèvres 唇にハート〉は「誠実な」こと、〈Avoir le cœur au ventre腹に心臓〉は「根性がある」、 〈Faire/avoir la bouche en...
18世紀のオペラ座などの舞台裏には売れなかった女優や売春婦も出入りしていたという。19 世紀のゾラの『ナナ』の時代、踊り子や芸能人、歌手は金持ちのスポンサーかメセナをもつのが普通だった。長年ハリウッドを牛耳ってきたハーヴェイ・ワインスタインの女優とのセックススキャンダルとは時代が異なるけど、〈Il a une dans...
これは英語の〈I'll eat my hat if...〉を直訳したフランス語表現で、最近若いフランス人の間でも使われるようになった。政治家などが以前言っていたことが誤っていたことに気づいたときに、間違っていたことを自ら認めること。昔から帽子はブルジョワの紳士が被るものだったので誰かを褒める時や、さすが!と褒めちぎる時...
〈peau皮膚〉は体や生命を意味し、〈Avoir la peau de quelqu'un〉は「〜を殺す、やっつける」、〈Se mettre dans la peau de quelqu'un 〉は「〜の身になって考える」、バルザック時代には俗語で〈Coûter la peau des fesses/du cul/de...
19世紀の風刺画家はよくルイ-フィリップ王の似顔絵をいびつにしたナシで表したという。〈Une poire molle柔らかいナシ〉は「優柔不断」、〈Une bonne poireうまいナシ〉は「簡単に人に利用されるお人好し」、〈Prendre quelqu'un pour une poire〉「〜をバカにする」〈Que...
〈Faire la pluie et le beau temps〉という表現は18世紀から使われるようになり、語源はギリシャ神話から来ており、天候まで左右できる力をもつ指導者を指す。またパリの守護聖女ジュヌヴィエーヴ(420-500)が豪雨や干ばつのとき、日本の伝説にあるような「雨女」と「晴れ女」の役を果たしたと伝えら...
〈Lever le coude〉は(ひじを上げる)だけでなく「泥酔する」になり、〈Jouer des coudes〉は「人を押しのける」意味。〈coude à coude〉はひじをつけてだが、ストなどで「団結して」となり、〈Marcher coude à coude / cöte à côte〉は、誰かと「肩を並べて歩...
17世紀にモリエール劇団が活躍したころ、客の入りが悪いとき切符売りは〈Le théâtre a fait un four〉(入りが悪い〉といったという。あまりにも観客が少ないので公演を取り止め、照明も消し、火の消えたオーブン〈four〉のように真っ暗にすることで、公演が大失敗に終ること。日本語なら「閑古鳥が鳴く」にあた...
この場合の〈assiette〉は食べ物を入れる皿ではなく、動詞の〈asseoir 座る〉から来ており、16世紀頃から〈Le cavalier a une bonne assiette〉「騎士は乗馬の体幹がいい」というふうに〈assiette〉が使われた。現代は精神的にも肉体的にも調子がよくない時など、〈Je ne su...