観察するもの、観察されるもの。 “Dan Graham”回顧展(1965-2000) 2001-08-01 アート 0 もしダン・グラハム(1942-)の作品に共通項を見い出そうとするならば、それは「観察」の観念だろう。自分自身や他者、物体を対象とし、客観的で無感情な観察。でも心理の深層をくすぐり、ユーモラスでもある。 彼がNYへ渡った1960年代初めはミニマル・アート、ポップ・アート、コンセ [...]
大衆芸術とは何だろう?”Un art populaire” 展 2001-07-01 アート 0 「L’Art populaire / 大衆芸術」とは何だろう? 俗にいう「芸術家の芸術」との違いとは…? 「芸術家の芸術」をエリートの芸術というならば、「大衆芸術」は民衆の芸術だ。それは民衆の伝統、風俗、慣習を映し出し、彼ら自身がそれぞれの社会的価値 [...]
環境に溶け込む建築構想。 Vito Acconci / Acconci Studio Architecture, Projets / Built, Unbuilt, Unbuildable, 1983-2001 2001-06-01 アート 0 サン・マルタン運河のヴァルミー岸に昨年1月にオープンしたICAR(Institut pour la Coop屍ation de l’Art et de la Recherche) は、工場跡の建物をオランダ人アーティスト、レンツ・リプシウスのデザインで、燦々と自然光が [...]
ニエル・トロニ展 Niele Toroni (1937-) 2001-05-01 アート 0 BMPTというグループが結成されたのは1966年のことである。D.ビュラン、O.モセ、M.パルマンティエ、N.トロニの 4人のメンバーで、後にシュポール・シュルファスの幕開けへと繋がる歴史的な運動と考えられている。BMPTのコンセプトは、従来の伝統的な美術へのアンチテーゼとして [...]
ポジティブで強いエネルギー。 LES ANNEES POP 2001-04-01 アート 0 > 1957年から68年にかけての作品を集めた展覧会がポンピドゥ・センターで開催されている。50~60年代といえば大量生産、大量消費の波がそれまでにないほど大きくなった時期。皆生きるのに貪欲で、何でも実験的に試みようとしていた。音楽、美術、建築、デザイン、映画など、約400 [...]
ピカソ、92年のエネルギー。Picasso Erotique 2001-03-01 アート 0 ピカソの作品はこれまでに何度となく目にしてきたが、”Picasso Erotique” は、断片ずつでしかなかったそれぞれが大きな円を描き、全体像としてきれいに閉じる、そんなエキスポジションだ。 ここには直接「性」に関わる作品ばかりが集められている。1 [...]
ノマドな芸術家たち。Paris pour escale 2001-02-01 アート 0 先年、国際美術展「流動するグローバルシティ」や「パリジャン」を企画した中国人批評家フー・ハンルーとエヴリーヌ・ジューアノのキュレートで実現した現代美術展で、選抜されたのはパリに一時滞在として立ち寄っている (?) フランス人以外の作家ばかりである。 戦前からパリはあらゆる異邦 [...]
スペクタクルを超えて。 Au-delà du Spectacle 2000-12-01 アート 0 ”La Societe du Spectacle”(1967) の中で著者G・Debordは「この世は巨大な舞台のようだ」という。このエキスポジション「スペクタクルを超えて/Au-dela du Spectacle」は、今年2月に “Let& [...]
北アメリカのインディアン。Edward S Curtis 2000-11-01 アート 0 「息の上で寝る男」。ゴム製マットレスを膨らますカーティスを見て、ホピ族のインディアンが付けた名前だ。彼は1900年から30年かけて”The North American Indian”という百科事典を編纂した写真家である。この事典は北はアラスカ、南はメキ [...]
カトリック教会の中のユダヤ神秘思想カバラ。Anselm Kiefer 2000-10-01 アート 0 今年の “Festival d’Automne a Paris” のポスターを担当したのはドイツ人アーティスト、アンセルム・キーファー。彼の作品展がサン・ルイ・ド・ラ・サルペトリエール教会で開催中だ。円天井の部屋には、このエキスポのために制作 [...]