ユゴーの食風景-10- 2015-05-13 ノルマンディーの作家と食 他 0 ユゴーにはどこか贅沢や美食に対する罪の意識があったせいか、作品中で事細かに食風景が語られることは稀だ。庶民や貧民がいかに飢えているかを描くときにこそ、その筆には力がこもる。 そんな中、『レ・ミゼラブル』(1862年)に登場するボンバルダ料理店についての一節は珍しく勢いがある。シ [...]
オヴニー川柳クラブ:5月1日号 2015-05-12 川柳倶楽部 0 あの猫を「エロキチ」と呼ぶパリジェンヌ( ブローニュ在住 音吉 ) パリジェンヌいつもHは音立てず( ボビ二ー在住 おりんさん ) 今月も色っぽい投句に編集部も湧いたが、倫理上ご紹介できるのがこの2句のみ。子供らの人気者を色狂い扱いし、入門者に「Hは音を立 [...]
偏見と差別を越えて (ロマ語) 2015-05-07 ディアスポラ 0 4月11日の午後、花曇りの空の下、バスチーユ広場の南側に設けられたステージを囲んで、数百人の群衆がアコーデオンやタンバリンの奏でる軽快なリズムに身をまかせていた。春の訪れを祝う牧歌的な光景だが、みんなが胸元につけているステッカーが、ただのお祭りではないことを物語っていた。真ん中 [...]
和風パリジェンヌ:COCO子 -1- 2015-04-27 パリジェンヌCOCO子 0 アジサカ・コージのマンガをもっとご覧になりたい方は、こちらのリンクからどうぞ。http://www.azisaka.com/ [...]
文化ヒカク:日仏スポクラ事情 4月15日号 2015-04-18 日仏文化ヒカク 0 我欲す故に我が場所あり? 限られた国土で生活を営む上で必要なものは、協調性=和。そして、これに反すれば村八分となるのが昔からの日本社会。 一方、広大な大地に、多民族や多宗教が混在し、各々の軋轢(あつれき) の上で互いのやり方を認め合い、生活を営むしかないのがヨーロッパ大陸の中にあ [...]
La Luce Vita 2015-04-18 デザイン・インテリア 0 1990年代後半にクルゼントフスキが、最初に開いたギャラリーは、フランス初の、デザイナーオブジェのヴィンテージを売るギャラリーだった。カトラリーからジェット機まで、ジャンルを超えた活動が注目を集めるマーク・ニューソン、 エルサレム芸術学院で学び、その後ロンドンへ移住し、コヴェン [...]
オヴニー川柳倶楽部:4月1日号 2015-04-13 川柳倶楽部 0 家内(canaille)だと紹介される日本妻( パリ16区在住・フランス人夫 ) 「コキュ」「高級」勘違いする夫かな( モントルイユ在住・日本人妻 ) 妻が「canaille = 下種(げす)」、夫が 「コキュ(妻を寝とられた夫)」 とは致命的。 国際カップルはお互いの母国語の [...]
名前の移民社会学 2015-04-09 ディアスポラ 0 生まれてくる子供にどんな名前をつけるのか。父母どちらの国に生きることになっても恥ずかしい思いをしないようにと、国際カップルは苦心する。そんな努力の結晶のような名前を耳にすると、絶妙のバランス感覚と美意識に感嘆する。 一方、日本ではしばらく前から、俗に〈暴走万葉仮名〉とよばれるよ [...]
ユゴーの食風景 -9- 2015-04-07 ノルマンディーの作家と食 他 0 『レ・ミゼラブル』(1862年)に登場するマリウス青年には、貧しさに耐えたユゴーの書生時代が投影されている。もっとも、ユゴーはそんな過去を恥じるどころか、むしろ誇りに思っていたふしがある。 1851年、49歳にしてベルギーはブリュッセルに政治亡命した際には、実はたいしてお金に困っ [...]
魚は釣ったらやっぱり料理してあげたい。 2015-03-26 ノルマンディーの作家と食 他 0 わが家では祖父が釣り好きだった。阿賀野川に出て釣りができる、三人乗りくらいの釣り船も持っていて、秋のシーズンになると、日曜には決まって、暗いうちからハゼ釣りに連れて行ってもらったものだ。祖父のみごとな櫓(ろ)さばきで釣りのポイントに着くと、阿賀野川に朝陽が映ってきれいだったこと [...]