ディアスポラ

カマルグの苦い米。

南仏アルル市のカマルグは、2万ヘクタールの水田が広がるフランス随一の米作地帯。そこで作られる「カマルグの米」は、よく食べる。てっきり大昔から作られているのだとばかり思っていたが最近、その歴史がそれほど長くはないことを知っ […]

「境界」がテーマの展覧会。

この連載テーマにぴったりの展覧会が移民歴史博物館で開催されている。シリアなどからの難民をどう受け入れるかが大きな問題になっている今、時宜を得た展覧会と言えそうだが、この問題は人類の歴史の始まったころから存在していた。万里 […]

朝鮮、植民地の記憶。

©Choi Juhyun in Manière de voir Le Monde diplomatique n°139 février-mars 2015 日本の帝国主義者たちは、朝鮮人に暴虐の限りを尽くした。 ナチス 

エスペランティストは 平和主義者。

 リセの数学教師、フランソワ・ロ・ジャコモさんは、14歳の時にエスペラントに興味を持ったが、どうやって学んだらいいかわからない。そこで叔母に 「クリスマスプレゼントに教本がほしい」と頼み、やっと16歳の時に入手した。そし […]

サンドラの極み 。

生け花、墨絵、書道、茶道、陶芸…、これらの日本の伝統芸術の腕を磨き続ける女性がいる。彼女の名はSandra Betancourtサンドラ・ベタンクール。日本人でもフランス人でもない、コロンビア人だ。初めて日本を訪れたのは […]

Zweisprachigkeit ! (二カ国語主義 )

 アルザスには月曜を除いて毎日発行されているドイツ語の新聞があるという。ミュルーズに本社を置く地方紙『L’Alsace』の別冊ドイツ語版だ。  「44年に創刊された時から『L’Alsac […]

象神さまの宿題。

 18区のフィリップ・ド・ジラール通りにある、「ヒンドゥー・タミール協会」という看板を掲げた建物。ショーウィンドウ越しに数人の男が材木や造花を組み上げているのが見えた。いい歳をした大人が夏休みの自由工作に追われているので […]

女たちの才気の街角 ダンフェール界隈

 女優の故・森光子さんは、芸術座の舞台『放浪記』で見せる、でんぐり返りがトレードマークだった。原作にはない演技だそうだが、作者の林芙美子(1903~51年)の生涯を巧みに表現している。山口県の貧しい家庭に生まれ、いくつも […]

移民と 『蜘蛛の糸』 (イラク)

  「移民に一番厳しいのは、実は移民出身の政治家たちさ」。13区の中華街のカフェで、社会学者スビ・トマさんはそう言った。好々爺の外見とは似つかぬ毅然(きぜん)とした口調に、ふと芥川龍之介の『蜘蛛の糸』を思い出し […]

偏見と差別を越えて (ロマ語)

 4月11日の午後、花曇りの空の下、バスチーユ広場の南側に設けられたステージを囲んで、数百人の群衆がアコーデオンやタンバリンの奏でる軽快なリズムに身をまかせていた。春の訪れを祝う牧歌的な光景だが、みんなが胸元につけている […]

名前の移民社会学

 生まれてくる子供にどんな名前をつけるのか。父母どちらの国に生きることになっても恥ずかしい思いをしないようにと、国際カップルは苦心する。そんな努力の結晶のような名前を耳にすると、絶妙のバランス感覚と美意識に感嘆する。 一 […]

イスラーム墓地は 向きが肝心。

 民話や神話では、主人公が良い行いをすると妖精や神様が〈ごほうび〉に願いごとを叶えてくれる。どこの国でもその数は3つというのが相場のようだ。こうした伝承に倣ったのかどうか知らないが、第一次大戦に勝利したフランスも、イスラ […]