フォワグラ 2011-11-03 ノルマンディーの作家と食 他 0 9月に経済省、産業省の依頼でIpsosがフランス人1014人を対象に行った世論調査によると、フランスのおいしいものを代表する一品は、第一にフォワグラ、次いでポトフ、子牛のブランケット、カスレ、牛の背肉côte de bœufのステーキ、舌ビラメのムニエル。 [...]
種を抜いたオリーブ 2011-10-22 ノルマンディーの作家と食 他 0 スーパーなどでも、種を抜いたオリーブが瓶詰めなどで売られている。完熟前に収穫された緑のものと完熟の黒のものとがある。おつまみだと、種ごとの方が味わいが深いけれど、料理に使う時は種抜きの方が無難。種ごとをかじったりしたら歯が痛い。緑オリーブの種を抜いた後に赤ピーマンやアンチョビー [...]
平たい魚 2011-10-19 ノルマンディーの作家と食 他 0 平たい魚はヒラメとカレイに分けられる。目のある、皮の色が濃い方を上にして魚を置き、頭が左に来るのがヒラメ、右にくるのがカレイ、そう「左ヒラメに右カレイ」です。フランスのヒラメにはturbotと、やや小さめのbarbueがある。どちらも上品なおいしさ、とフランスでも折り紙つき。刺 [...]
ゾラの胃袋 その10 2011-10-07 ノルマンディーの作家と食 他 0 ゾラの代表作の一つに、若い女優を主人公にした『ナナ』がある。高級娼婦でもあるナナの日常は色恋沙汰で忙しく、にぎやかな話し声や街の音に満ちている。そんな中にあって、読者を静かで平和な世界に誘ってくれるのが、ナナの別荘地でのいくつかのエピソードだ。 ある銀行家から田舎の別荘をプレ [...]
ジロル茸 2011-10-07 ノルマンディーの作家と食 他 0 他のキノコに先がけて、小さな、オレンジ色をしたジロル茸が出回っている。表面が乾いていて、触った感触がやわらかく、しみがないものを選びたい。じめじめっとしているものは避けること。安めの東欧産が出回っているが、やはり摘んでから時間の経っていないフランス産の方が香り高い。水で洗うのは [...]
マグロの切り分け方 2011-10-05 ノルマンディーの作家と食 他 0 マグロをたとえば1キロ、筒切り一つにしてもらうと、太さ次第だが、7センチから10センチほどの長さになる。刺身やたたきにする時は、まず中骨にそって包丁を滑らして、四つに切り分ける。包丁をあらかじめよく研いでおかないと、柔らかな身が押しつぶされてぐちゃっとなってしまう。腹の骨、皮と [...]
レーヌ・クロードのジャム 2011-09-22 ノルマンディーの作家と食 他 0 わが家の庭にはレーヌ・クロードの木が一本生えていて、1年置きにかなりの量の果実が収穫できる。そして一日がかりのジャム作り。水洗いしてから二つに割って種をとり、重さを計る。その重さの50%から60%の砂糖を加え、よく混ぜ合わせてから半日ほど寝かせておく。これを厚めの鍋にとり、レモ [...]
プラム 2011-09-22 ノルマンディーの作家と食 他 0 フランスでは各種のプラムが6月から9月にかけて出回る。甘みが増しておいしくなるのは7月に入ってからだ。 緑色でやや黄色みを帯びたりしている中くらいのプラムがレーヌ・クロードreine-claude。パリ近郊でも栽培されている。身はしっかりとしているが、どこまでも [...]
ゾラの胃袋 9 2011-09-12 ノルマンディーの作家と食 他 0 ゾラは『居酒屋』で作家としての名声を確保した。その続編が、この作品の主人公の娘の名前が題名になっている『ナナ』(1880年)だ。 パリの労働者階級の両親のもとで生れ育ったナナは、父親からは贅沢嗜好(ぜいたくしこう)を、母親から気前の良さと美食に対する情熱を引き継いだ。 美し [...]
ゾラの胃袋 8 2011-08-17 ノルマンディーの作家と食 他 0 ゾラの『居酒屋』の中で、唯一、いつものらりくらりと甘〜い人生を送っているのが、帽子屋のランチエだ。とびっきり怠け者だけれど、自分の体型の管理にはやたらと気をつかい、「家に一文もないときでさえ、彼には卵や骨つき肉や、栄養のある軽い食い物が必要だった。」(古賀照一訳) ランチエは、 [...]