フランス革命に参加した女性たちを主人公にした展覧会。市が所蔵する革命の資料を基にした、ヴェルサイユ市立美術館ならではの企画だ。ジャコバン派の革命家マラーの暗殺者として有名なシャルロット・コルデー、革命において女性の権利を主張したフェミニストで作家のオランプ・ド・グ-ジュ、革命が血で血を洗うものに陥ったことを嘆いた、穏健なジロンド派のマノン・ロラン、男装の騎馬姿でパリを闊歩し、女性も武器を持つことを主張したテロワーニュ・ド・メリクールを革命の4大女性とし、その生涯と思想を肖像画や著作で紹介。いずれも平民の出身で、上昇志向の強い教養のある女性たちだった。精神に異常をきたして亡くなったメリクールを除き、断頭台で処刑された。本展が面白いのは、これらの有名女性にとどまらず、無名の女性の動きも伝え、彼女たちも男性中心の社会で、「血を好む女」というような偏見の対象となり、カリカチュア化されたことをしっかりと伝えている点だ。3月5日まで。 (羽)
Musée Lambinet
Adresse : 54 bd de la Reine, Versaillesアクセス : SNCF Versailles Rive Droite 駅 / RER Versailles Château- Rive Gauche 駅から徒歩 10-15分