前号に引き続き、長距離ドライブを賢く楽しむコツをご紹介しよう。
レンタカーを借りる際、田舎へ行くなら快適性・積載性に優れた中型車を、都会や混雑したリゾート地に行くなら小型車を選ぶのがおすすめ。行き先が車で混雑した所の場合、駐車場事情も考慮する必要があるからだ。
続いて保険だが、ケチらないで、一番高いプランに入ろう! というのは、つい2カ月前の私の実体験に基づくのだ。その時レンタカーを借りたはよいが、わずか40キロでタイヤがバースト。よく見ると古いタイヤを履いていて、以前パンク修理をしたところがはがれていたのだ。スペアタイヤで長距離は走れないため、急きょ車を交換したのはもちろんのことだが、一番安い保険プランに加入していたため、パンクのサポートがなくお高いタイヤ代を請求されてしまった!
さて、いよいよスタート! その際ついつい勢い込んでハンドルを握ったとしても、無理して連続走行しないこと。これには安全上の理由はもちろんだが、「折角ドライブで行くのだから、フランスの素敵な環境を楽しまない手はない」という側面もあることをお忘れなく。1時間に1回は休憩し、新鮮な空気を体いっぱいに吸ってリフレッシュ。パーキングエリアはどこも広々としていて、自然の中で持ち込みの食事をとることができる。気まぐれで立ち寄った田舎町で、この世のものとは思えない絶景と出会えたり、パリの半額以下で、星付きレストラン以上の味を堪能できることだってある。すれ違う人たちがにこやかに挨拶してくれる、田舎町の人々。フランスの地方にはまた行きたいと思わせる所がたくさんあり、私たちの心を魅了してやまない懐の深さがある。
長距離ドライブには、TGVや飛行機では得られない面白さがたくさん詰まっていると思うのだが?(和)
写真:ブルゴーニュ地方にあるChaumardという小さな町の教会前。