フランス人は、外でバーベキューパーティをするのが大好き。そこで、ほとんど連日のように肉、ソーセージなどでバーベキューを繰り返していたら、腹痛で病院へ行くことになってしまった。どうやら食事の偏りから、腸に炎症をおこしてしまったようだ。
ドクターは原因は腸の長さにあると言う。「日本人はフランス人より腸が2メートルほど長いといわれているが、それは、穀物や野菜をたくさん食べるので、それを消化するために、植物を体内に長い時間とめておくことが必要だから。フランス人は肉食動物carnivore。肉やチーズなどは体内ですぐに腐敗して人間に害のある菌を増やす傾向にあるので、どんどん排出できるように腸が短い。西洋人の、長い長い身体の歴史のなかでそうなったのだよ」。な~るほど、肉やチーズなどの乳製品が豊富なフランスでの食生活に慣れていると思い込んでいたけれど、私の日本人特有の長い腸には負担が大きかったようだ。「それにしても、腸が長いのにもかかわらず、ぽっこりおなかが出ている日本人をあまり見かけないね」とドクター。
フランスでは、ガストロ(gastro-entérite)といわれるウィルス性胃炎にかかる人が多いから慣れているよ、と友人がガストロ向きというピュレを作ってくれたが、あまりの量の生クリームやニンニクが入っていて、私の胃腸はますますびっくりしてしまった! すると今度はコーラをすすめられた。「フランスでは胃炎にはコーラという習慣になっているし、ハリウッド映画でもお医者さんが子供の腹痛治療にコーラを飲ませていたから間違いない、すぐ治るよ!」。不安でもう一人の友人に聞いてみたら、ドクターもコーラをすすめるということだった。(有)