2009年に滞在許可証を持っていないために国外に強制退去された外国人は約2万9000人で目標の2万7000人を上回ったとベッソン移民担当相は得意だが、中にはまだ学校に通っていたり卒業したばかりの多数の未成年者も含む。
「何が起ったのかまったくわからない。モロッコには誰も頼れる人がいないし、私の人生はフランスにある。一番ひどかったのは、拘置センター。私は一番若い拘置者だった。とても寒く、体を洗う温水もなく、至るところに金網が張りめぐらされ、夕食はサラダだけだった」と語るのはサリマさん(現在18歳)。13歳の時からクレルモン・フェラン市の叔母の家に住み、料理学校を卒業し就職も決まっていたが、昨年7月に滞在許可証が切れ、叔母による養子縁組も拒否されていた。1月、警察官数人が早朝にやってきて、サリマさんを直ちに拘置センターに連行。そこで13日間を過ごした後、2月4日に国外退去された。