読書好きな娘が、『Babar, Harry Potter & Cie』展のポスターを見て「行こう!」と言い出した。11に分けられた小部屋には、17世紀半ばから今日までに編さんされた児童書が展示されている。さらに中央のコーナーでは、かつての子供、そして現代の子供たちに馴染みのある本と主人公たち…。「タンタンだ!」「ババール!」「エミールと探偵たち!」「ベカシーヌだよ!」と、はしゃぐ母と娘は監視人に「静かに」と注意を受ける。
展示を見ながら最近、娘が3巻まで一挙に読み終えた〈Fifi brin d’acier〉というシリーズが、私も子供の時に夢中で読んだ『長くつ下のピッピ』だった、と突然気づく。名作は時代が変わっても普遍なのだ…。名作といえば、ヴェルヌのシリーズやポターの『ピーター・ラビット』、センダックの『かいじゅうたちのいるところ』、今の子供たちに人気のポンティの原画など…盛りだくさん。珍しいところでは、ペローの童話に画家ドレが挿絵を描いた本、画家ドニの子供向けぬり絵本、詩人デスノスが子供のために書いた詩集など「へぇー」「なるほどねぇ」と、児童書世界の豊かさに感心…。
ところで展示に見入る大人とは違い子供の集中力には限度がある。そこで、コンピューターで閲覧できる書籍や簡単なゲーム、入り口に置かれたクイズ表など、子供たちを展示の最後まで引っ張っていく「道具」が用意されている。
見終わったところで、娘は「友だちと一緒にもう一度」と言い出し、結局翌週も足を運んだ。来年4月11日迄。(海)
Bibliothèque Nationale de France :
Quai François Mauriac 13e 01.5379.5959
www.bnf.fr 火-土10h-19h、日13-19h。
7€/5€(18歳未満は無料)。