フランス人の食生活に欠かせない野菜といえばなんといってもまずジャガイモ。
20年前以上になるけれど、パリに住んでいた友人のカップルは、ボクらを招いてくれると、いつもたっぷりのフライドポテトを作ってくれたものだ。フライドポテトだけという時も多かった。そう、彼らはお金がなくてなかなか肉が買えなかったのだ。でも表面がかりっと揚がったその熱々のポテトはすごくおいしく、安ワインもすすんだ。
以前は、少し大きい八百屋なら、はしっこの方にジャガイモ専用コーナーがあり、土がまだついているようなジャガイモを、その八百屋では新米とおぼしき若者が、秤にのせる大きなかごに、手でよいしょよいしょとかき入れながら2キロ、3キロと売っていたものだ。
最近は、朝市などで形も色も多種多様なジャガイモを小ぎれいに並べて売る店が増えてきた。それにつれて値段も上がり、庶民の食べ物とはいえないようになってきた。そんな店をルポしたり、フランス北部ではおなじみのフライドポテトの店を訪ねたり、ケヴィンさんに得意のマッシュポテトの作り方を教わったり、フランスにジャガイモが伝わってきた歴史を振り返ったり、ジャガイモのおすすめレシピを紹介したり、「素晴らしきジャガイモたち」の特集です。(真)
ブルターニュ地方で見かけたジャガイモの収穫風景です。
文字通り「骨の折れる」仕事です。終わったに、みんなでワインで乾杯でした!
文・写真:魚住咲子、真帆澄子、佐藤真