●失業率8カ月連続上昇 12月も失業率が前月比0.5%上昇し、1997年以来下降してきた年間の失業率は、2001年は2.2%アップ(失業者4万7300人増)。失業者ゼロをうたい文句にしてきた社会党政権には、大統領選を控えているだけに痛い黒星。 ●フランス人は健康 2月1日、クシュネール厚生担当相は、HCSP(保健行政高等委員会)の報告を発表した。それによると、フランス人の平均寿命は男性75.2歳、女性82.7歳に達し、 EU内では第4位。特に65歳のフランス人の余命は、男性20年、女性25.1年とトップの好成績。1歳未満の乳児の死亡率も0.5%と大幅に減少した。しかし、地方あるいは社会環境による不平等は是正されておらず、たとえば、北部のパ・ド・カレ県の男性の平均寿命は71歳であるのに対し、南部のミディ・ピレネー県の男性は76歳。また管理職にある35歳の男性は、同年齢の労働者より6.5年長く生きることができるという。 ●シラク現大統領に危機感 4月21日の大統領選挙第1回投票が近づき、各政党は世論調査の結果に一喜一憂。 これまではRPR出身のシラク現大統領が社会党のジョスパン首相に5%から10%の差を付けていたが、2月1日と2日に行われたLouis Harris–Valeurs Actuellesによる世論調査によれば、第1回投票では2候補とも23%で並ぶが、第2回投票ではシラク大統領は前月比2%後退し、49%で破れるという結果が出た。保守陣営の票を食って予想外の善戦を展開しているのが、シュヴェヌマン元内相で第1回投票では5%増の13%。 ●モンブラン・トンネル 1999年3月に多数の死傷者を出して以来閉鎖されていたモンブラン・トンネルの改良工事がはかどり、1月末から、排煙装置、避難通路などの安全性をチェックする大規模なテストが繰り返されていたが、テストの最終日前日にあたる2月4日、トンネルの表面を覆っているセメントの一部に亀裂があることが発見され、通行開始日決定は先に延ばされた。再開通されると、フランス側とイタリア側からの45分単位の交互一方通行になる予定。 ●シュレール元議員帰国 RPR(共和国連合)のヤミ資金疑惑の中心人物と見られ、1995年以来国外逃亡していたディディエ・シュレール元オ・ド・セーヌ県会議員が、2月5日帰国。アルフェン予審判事の辞任(493号参照)にショックを受けた息子のアントワーヌさんが、父の逃亡先はカリブ海にあるドミニカ共和国と暴露したことが発端で、元議員も「真相を明らかにしたい」と、国外送還される前に自主的に帰国した。ただちに空港で逮捕され、取り調べが始まったが、同ヤミ資金への関与をめぐりシラク大統領への疑惑が再燃するのではと、RPR側は神経をとがらせている。 ●第19回冬季五輪開幕 2月8日、米国のソルトレーク市で第19回冬季五輪が開幕されたが、大会3日目、ドリアンヌ・ヴィダル選手は女子スノーボード・ハーフパイプで銀メダル。メダル獲得8個以上を目指すフランスチームに初のメダルをもたらした。 |