●交通事故と麻薬 10月1日より、死亡事故を起こした人が麻薬を摂取していたかどうかを検査することが義務づけられるようになった。2000年にセーヌ・サン・ドニ県で死亡あるいは負傷した、交通事故加害者63人の尿を検査したところ、36%が大麻を、12%がコカインを、8%がヘロイン系の麻薬を摂取していたことが判明。 ●リピエッツ氏生き残れるか 前号 “Profil” で取り上げた、緑の党大統領候補アラン・リピエッツ氏への党内批判が強まり、10月1日、同党執行委員会は、同氏が引き続き候補であることに異議がないかどうかを、党員9000人に問い直すことに決定。党員は10月13日までに郵便で回答することになる。 ●モンブラントンネルの将来は? 1999年3月24日、モンブラントンネル内で長距離トラックが炎上し39人死亡。以来トンネルは閉鎖されていたが、修復工事も終わり年末には通行可能になる。シャモニーなど周辺の町では8月18日に住民投票を行い、圧倒的多数で、再開後トンネル内での長距離トラック通行を禁止すべきという決定をした。一方、イタリアへ抜ける唯一のルートとなったフレジュストンネルでは、年150万台の長距離トラックが通るようになり、周辺の住民は、逆に、モンブラントンネル内での長距離トラック通行を認めるべきだと訴えてきた。10月2日、ゲソー運輸相は、トンネル内長距離トラック通行は認めるものの、通行料を20%アップしたり、超大型車や公害車を締め出すことにより、事故前の通行量の30%減を目指す、また将来的には鉄道による貨物輸送を促進したい、と発表。 ●凱旋門賞の武豊騎手 今年で80回目を迎えたヨーロッパ最大の競馬レースのひとつ〈凱旋門賞〉が、10月7日、パリにあるロンシャン競馬場の芝2400mで競われ、イタリアのランフランコ・デットーリが騎乗した雄4歳馬シャキーが優勝。3位には武豊騎手が乗ったサガシティーが入った。 ●フランス・アルジェリア戦大混乱 10月6日、パリ郊外サン・ドニ市にあるスタッド・ド・フランスで、フランス・サッカーチームとアルジェリアチームが、アルジェリア独立以来初の公式戦。試合前ジダン選手は「フランスチームで唯一のアルジェリア移民二世としてプレイできることを誇りに思っている。この試合だけは引き分けになっても悔いはない」と語る。ところが、フランスが4-1とリードしていた終了15分前に、ふだんより厳重な警備にもかかわらず、アルジェリアチームを応援にきていた若者100人あまりがグランド内に乱入。試合は中断され、17人が検挙された。 ●米国アフガン空爆、フランスの反応 10月7日、現地時間午後9時、米国はアフガニスタンのカブールやカンダハルなどの都市にある軍事施設を空爆した。その直後、シラク大統領は「フランス軍はすでに軍事行動に参加している。(…)その後、米国は軍事的に協力してほしいと新たに申し出てきたが、連帯と責任の精神をもって協力したい」と記者会見。空爆以前の10月3日、国民議会でジョスパン首相は「フランス軍が軍事介入に協力する場合は、まず議会にかける」と確約していただけに、大統領のこの発言に苦い顔。左派連合政権の足並みも揃わず、共産党のユー書記長は「大がかりな空爆という形での米国の介入」を強く批判し、緑の党のマメール議員も「空爆はアフガニスタン国民に対する戦争行為」と抗議。ペイヨン社会党スポークスマンは「空爆はテロリストに標的をしぼったものだ」と反論。8日、国防省は、情報部の数十人がアフガニスタン北部で諜報活動を行っていると発表。 |