●ヴィランク選手の伝説的勝利は買収? 1998年のツール・ド・フランスで、薬物不正使用を選手に勧めたとして有罪判決を受けたブルーノ・ルーセル元フェスティナチーム・スポーツ監督の著書 “Tour de vices” が出版された。その中で自転車ロードレースでは、勝利を得るために金銭で他チームの選手を買収するケースが多いとし、その一例として、1997年、アルプス、クールシュヴェルでのヴィランク選手の勝利は、彼が、最後まで争ったウルリッヒ選手(この年の総合優勝者)を10万Fで買収したからだ、と述べている。ヴィランク選手もウルリッヒ選手もこの事実をただちに否定。 ●アンリ・アルカンさん死す 6月15日、名カメラマンとして知られたアンリ・アルカンさんが亡くなった。92歳。戦後すぐルネ・クレマン監督の『鉄路の闘い』やジャン・コクトー監督の『美女と野獣』のカメラを担当して注目される。感情の微妙な動きをとらえるライティングは彼ならではのもので、晩年には、ヴェンダースの『ことの次第』や『ベルリン・天使の詩』を撮った。 ●免田栄さん来仏 6月21日から23日までストラスブールで第1回死刑反対世界会議が開かれた。日本からは、死刑確定囚としては初めて再審(1983年)で無罪になった免田栄さん(76)が参加し「今でも夜明け近くの看守の足音が頭の中に響いている」と証言。欧州議会のフォンテーヌ議長ほか世界17カ国の国会議長たちは、米国や日本など死刑存続国に、死刑執行をただちに中止するように訴えた。 ●ラグビー、フランスと南アは引き分け 6月16日、南アフリカのダーバンで、遠征中のフランスラグビー・チームは南ア・チームと対戦、若手が活躍し32-23で快勝した。特にメルスロン選手は1トライ、6ペナルティーなど27得点! 23日の第2戦は、復讐に燃える南アがプロレス並みの乱暴なプレーでフランスの攻撃の芽をつみ、20-15で雪辱。 ●ゲイプライドに50万人 6月23日の午後、パリのフェリックス・エブエ広場(12区)からレピュブリック広場まで、ホモセクシュアルたちの年に一度の、華やかなお祭り〈ゲイプライド〉の行列が続いた。歩道での観客もふくめると50万人(!)が参加し、今年のスローガン「日常生活と職場での差別に反対」を主張した。ユー共産党書記長、緑の党のリピエッツ大統領候補、ホモセクシュアルであることを認めているドラノエ・パリ市長など政治家の姿も目立った。 ●最低賃金引き上げられる エリザベット・ギグー雇用相は、7月1日より最低賃金SMICを4.04%引き上げると発表。週39時間労働の最低賃金は月7101.38Fが7388.68F(手取り5844.45F)になる。5%引き上げを要求していた共産党は不十分と批判。ファビウス蔵相は「失業対策が第一で、最低賃金の額が高すぎると、雇用者側は新規採用を控えることになる」と反論。 ●徴兵制廃止 6月27日、アラン・リシャール国防相は、予定より一年早く徴兵制を廃止すると発表。これで、1979年1月以前に生まれ徴兵の対象になっていた男性約20万人は、安心してバカンスに発つことができることになった。現在兵役中の2万7000人も 1月末に軍隊を離れることになる。湾岸戦争やユーゴスラビア継承戦争などで、高度に訓練された兵士で構成された軍隊の必要性が明らかになり、ヨーロッパではすでにベルギー、オランダ、イタリア、スペインが徴兵制を廃止している。 ●アンチ・テクノ法はお蔵入り 6月27日、テクノ集会raveを取り締まることを目的とした、治安に関する一部改正法案は国民議会で否決された。 |
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infos pratiques | |
★ パリ祭に向けて パリ市庁舎前広場では6/21日のフェット・ド・ラ・ミュ−ジックからパリ祭まで毎晩21h30より音楽のスペクタクル(無料)。火曜は新人ミュージシャン、水曜は合唱とブラスバンド、木曜はジャズとゴスペル、金曜はラテン音楽、土曜は誰でも参加できるダンスのトレーニング。 ★ パリ祭 7月13日前夜祭は広場や公園、各地区の消防署内中庭でダンス。14日午前中(10h~)はシャンゼリゼで恒例の軍隊行進。夜(11h頃)はエッフェル塔前で花火。 ■ 国立美術高等学校「夏期講座」 16歳以上なら誰でも登録できる夏の講座。油彩技術・現代美術論は7/2~27日。デッサン・絵画・塑像・モザイク・フレスコは7/30日~8/24日。授業料:1週1900F、2週3000F、3週4500F、4週5500F。授業は月~金:毎日5時間。先着順に登録。 Hotel de Chimay, Bureau des cours pour adultes : 14 rue Bonaparte 6e Tel: 01 47 03 50 63 (www.ensba.fr) ●訂正:前号Flash欄のモンパルナス美術館は 21 av. du Maine でした。お詫び致します。 |