バスティーユ界隈のラップ通りにある”Balajo バラジョー” は、ディスコとして知られているが、1936年のオープン時はオーベルニュ地方の出身者で賑わうダンスホールだった。炭運びなどの重労働に明け暮れる人々の楽しみは、週末にアコーデオンやミュゼットなどの演奏に合わせて陽気に踊りまくること。ラップ通り全体が人々で溢れていた。そこに目をつけた商人がダンスホールを開店させ、一時期は、20軒近いダンスホールが並んでいた。 今でも続いているのは “Balajo” 1軒のみ。Joという名の2人が始めたので、ジョーのホール (Bal a Jo) と名付けられた。 ある調査によると、フランス人の40%が行ったことがあるか、そうでなくてもその名前を知っているという。 現在はディスコとなり、かつてのような生演奏はないが、店の内装はそのまま変わっていない。5メートルはある高い天井、ミラーボール、古いパリの町並みが描かれた壁、レトロな家具など、薄暗い店内からは懐かしい雰囲気が漂う。 1974年から経営に加わったジャック・ラジェ氏は、元プロレスラー。父親の跡を継いで続けてきたが、これからは息子や孫に任せて自分は引退し、悠々自適の日々を過ごすことになるそうだ。(尚) *曜日別のプログラム : |