7月27日まで ” Le Republique” 館で、成瀬巳喜男の6作品が上映中。林芙美子原作の『めし』では、日常生活のキメ細かな観察の中に感情の動きを追う成瀬節が開花。やはり林原作の『稲妻』では、母や異父兄妹に愛想をつかして自立していく末娘を高峰秀子が好演。室生犀星原作の『あにいもうと』では、兄妹間の深い愛を京マチ子と森雅之が演じる。川端康成原作の『山の音』では、愛に絶望しながらもけなげな人妻を演じる原節子が美しい。最高傑作『浮雲』も林芙美子原作で、地の果てまで男を追い求めて死んでいくヒロインが壮絶だ。『鰯雲』では、カラーで撮られた東京近郊の風景が美しい。 *18 r. du Fbg du Temple 11e 01.4805.5133 |