7月は毎週ファミリー映画の真打が登場する。ケヴ・アダムス主演の 『Les Profs2』(7/1公開)、マーベルコミック原作の 『Ant-Man』(7/14公開)、懐かしのゲームキャラが蘇る『Pixels』(7/22公開)、不滅の童話の映画化『Le Petit Prince』(7/29公開)などだ。
なかでも見逃せないのは、7月8日公開の3Dアニメ 『Les Minions』。ユニヴァーサル・ピクチャーズのドル箱シリーズ『怪盗グルー』のスピンオフ作品で、謎の黄色生物ミニオンズが師と仰ぐ «怪盗グルー »に巡り合うまでの前日譚を描く。
史上最強のボスに仕えるために、恐竜やドラキュラ、ナポレオンらに近づくも失敗。心の支柱を失い、さまよい続けるミニオンズが出会うのは、エリザベス女王の冠強奪を狙う女悪党だった。
本作はユニヴァーサルの看板を掲げるも、フランスのアニメスタジオ制作で、共同監督のひとりピエール・コファンはフランス人。もはやアメリカ映画の顔をしたフランス映画と言えそう。アンチヒーローに花を持たせるのもフランス的。時代と大陸を軽やかに飛び越え活躍するおとぼけミニオンズの芸達者ぶりは子供心をつかむが、史実ネタを絡めたユーモアは、大人にも歯ごたえ十分だろう。(瑞)