3.5トン以上の貨物トラックに課税する「エコタックス」は、2013年10月に無期延期になった後、今年6月には規模を縮小した「トランジット通行料」に変わり、ついに10月9日にはそれも無期延期となった。政府は30日、この税徴収業務を政府から委託されたエコムーヴ社との契約を解消すると発表した。この課税は2008年の環境グルネル会議で大型トラック輸送の減少を促進し、より環境を考慮した輸送手段を発展させる目的で決定されたが、運送業界や農業生産者組合、農産品加工業界などの強い反対を受けて、ついに事実上の撤回となった。
しかし、すでに大型トラックの探知装置を道路に設置し、10月1日に試験的運用を開始したエコムーヴ社に対し、国は8億ユーロを返済しなければならない。その上、エコタックスがもたらす予定の税収11億5千万ユーロもなくなる。そのうちの8億ユーロは仏運輸インフラ資金機関(AFITF)にプールされて、列車や河川輸送など全国122の輸送プロジェクトの資金になるはずだった。エコムーヴ社の200人の雇用も脅かされており、さまざまな方面に大きな影響が出そうだ。(し)