ヴァルス首相は4月16日、2017年までに歳出を500億ユーロ削減する案を発表した。内訳は政府や国の機関(公務員の給与凍結など)で190億ユーロ、健康保険と地方自治体再編で各100億ユーロ、福祉関係給付金110億ユーロ。年金、家族手当、住宅手当などほとんどの福祉関係手当が2015年9月まで凍結される。ところが17日、この案は福祉を後退させ、雇用の回復を妨げるとして社会党国会議員100人が反対を表明。21日には歳出削減を280億ユーロに抑える代替案を国会社会党グループ代表に渡した。逆に右派UMPは欧州の定める財政赤字基準に則るなら700億ユーロの歳出削減が必要で政府案は不十分と反発。29日の国民議会での審議は波乱が予想される。