ページをめくるだけで、草花を愛でる気持ちが湧いてきそうな本をご紹介したい。
①L’Herbier, Plantes sauvages des villes -Emile Vast
レトロで繊細なイラストは、花たちの息づかいまで聞こえてきそう。大自然の草花を描いてきたランス在住の画家エミール・ヴァストが、今回目を向けたのは町中。歩道や公園、排水溝や壁の継ぎ目から芽を出す野生の植物が、可憐にだが逞しく咲いているのだ。基本情報も掲載されていて、生きた図鑑として使える。幼児にも見せてあげたい。
②Les poings sur les îles
緑の手を持つ」とは仏語で植物を上手に育てる人のこと。主人公ルイのパピーは、まさに緑の手の持ち主。幼少時、戦乱の最中にスペインから避難して来た。文盲だけど、木々や草花、鳥の名前など、大事なことをたくさん教えてくれる。動植物の美がページいっぱいに広がるスペイン人ヴィオレタ・ロピスの幻想的なイラストも秀逸。6歳~。
*Elise Fontenaille(作)、Violeta Lopiz(絵)
③Micro Jardins – Emma Hardy
「都会暮らしじゃ庭もない」と諦めるのは早い。アイデアひとつでとっておきの庭が作れる実例集だ。フランス流”Système D”(うまくやり抜ける)精神に溢れたアイデアを美しい写真で紹介。古タンスの引き出しや鞄も鉢植えに早変わり。親子で創作意欲が刺激されそう。売れ切れ続出の人気本だ。