フランス自動車製造委員会は1月2日、2012年の新車登録台数が190万台と、前年より13.9%も減少したと発表した。1997年以来の低い数字だ。特にフランスのメーカーが低調で、ルノー(34万3000台)は子会社のダシア(8万台)と合わせて22.1%減、PSAプジョー=シトロエン(プジョー30万5400台、シトロエン26万6400台)は17.5%の販売台数減である。国内シェアも2011年の56%から2012年は52.5%に落ちた。
反対に、フォルクスワーゲン、BMW、メルセデスのドイツ勢が20.3%とシェアを伸ばした。また、販売台数も28.2%増の韓国ヒュンダイは例外として、ルノー、PSAとともにフィアット(−22.1%)、オペル(−23.8%)などの大衆車の販売台数が軒並み減少した一方で、BMW(+3.8%)、メルセデス(+9.2%)といった高級車は健闘している。不況によって、一般大衆の購買力は下がったものの、富裕層は影響を受けていないということだろう。業務用小型車とトラックはそれぞれ−10.5%、−8.4%と下がっており、ここにも経済活動の停滞が反映されている。(し)