低公害車には補助金を支給し、公害車には課税する「ボニュス=マリュス」制度の、家庭エネルギー版が10月4日に国民議会で可決された。まもなく上院での審議も始まる。2013年末か2014年初めから、電気やガスなどを多く消費する世帯には電気・ガス料金を上乗せし、少ない世帯からは差し引くというこの制度の内容はこうだ。
世帯の構成人数、暖房・温水供給方法、居住地方によって、各世帯にエネルギー消費基本量(メガワット時MWh)が割り当てられる。それを超えた世帯には、50%超までなら超えたMWh 当たり最高3€(2014年は6€)、それ以上なら10€(同20€)が電気・ガス料金に加算される。基本量を下回る世帯には、下回ったMWh 当たり最高10€(14年は20€)が差し引かれる(2015年以降は次第に増額)。ただし借家人の場合、ある一定額以上のマリュスは家主が負担する。家庭で医療機器を使用する人や高齢者などの場合は基本量が考慮されるそうだが、集合住宅の共同暖房、世帯構成員だが別居する子、別荘などはどうなるのか。この制度はかなり複雑なものになりそうだ。(し)