サンミッシェルのセーヌ岸、狭い歩道に軒先が張り出したアイリッシュパブ。店に入ると体格のいいお兄さんたちがカウンターでギネスを片手に談笑中。食事前の一杯はカウンターで引っかけるのが粋だ。聞けばやはり川向かいの警視庁の人たち。この店に20年以上通うというファンもたくさんいるそうだ。カウンターでは、アイルランドを代表する黒ビール「ギネス」はもちろん、輸出用ブランドのエール・ビール「キルケニー」も見逃せない。明るい色で、味わいはとても軽くスムーズ。香りも強くなく、水のようにゴクゴクいける。嬉しそうにギネスとキルケニーをグイグイやっていると、店主のメティンさんがにっこり笑って、おまけで注ぎ足してくれた。メティンさんはおだやかに、かつ気前よくお酒を振るまい、店内はお酒好きにはなんとも居心地がいい雰囲気で満たされている。
さて、ここでのランチはやっぱり定番、フィッシュ&チップス(12.9€)。白身魚のフライとフライドポテトのシンプルで手軽な、伝統ある食事。白身魚がサクサクの衣に包まれ、アツアツの揚げたてが運ばれてくる。お酢の効いた美味しいタルタルソースとともに、さっぱりと脂っこくない。さらにちょっと塩をふりかけたりすると、ビールのグラスはすぐに空になる。フィッシュ&チップス以外のメニューには日替り定食の他、こちらも定番ハンバーガー(11.9€〜)や、豆の煮込みと目玉焼き、ソーセージにベーコンそしてパンと焼きトマトなどが盛られた、アイリッシュ・ブレックファースト(13.9€)も用意されている。前菜を取らず、メイン一皿を粋に食するスタイルで、食後はもちろんウイスキー。これまたなみなみと注いでくれて、もう大満足。いつまでも座っていたい気持ちを振り切って、セーヌ散歩でほとぼりをさます。
もちろん夜も営業していて、ライブミュージックと若者であふれ、カウンターではアイリッシュ美人がビールをついでくれる。夜中まで時を忘れて語り合える、行きつけにしたいパブ。(高)
Le Galway
Adresse : 13 quai des Grands Augutins, 75006 parisTEL : 01.4329.6450
11h-02h、週末12h-05h。無休。 - 日曜営業 - 祝日営業 - 22時以降営業