大統領府事務総長として、サルコジ大統領の信頼が厚かったクロード・ゲアン氏は、2月27日の内閣改造で、内務相に抜擢されたが、それ以来、 前任のブリス・オルトフ氏に負けない失言が続いている。
「フランス人はコントロール不可能な移民のせいで、時々自分の国にいないような気持ちを抱いている」3月17日。
「サルコジ大統領は、国連安全保障理事会を動員するために十字軍の旗頭を務めた」3月21日。
西欧のキリスト教国がイスラーム教徒の治下にあったエルサレムに進撃したのが「十字軍」。今度の市民保護を目的とするリビアへの軍事行動を正当化するにはあまりにも不適当な表現、と批判された。
「公共サービスの利用者も、宗教的印やその傾向がわかるものを身につけてはいけない」3月24日。
これだと、例えば、尼さんたちはバスに乗れないし、キパを頭にのせたユダヤ人たちは郵便局に入れないし、イスラームのスカーフをかぶった母親は父兄会にも参加できなくなる。