どのチーズにどのワインを組み合わせたらいいのかは、フランス人でも頭をひねるところだ。チーズは、ふつうメインの後で出てくるものだから、メインでどんなワインを飲んでいたのかも影響してくる。「Blanc sur rouge, rien ne bouge, rouge sur blanc tout fout le camp(白の後に赤なら問題ないが、赤の後に白は台無し)」ということわざもあるように、何本かワインを開けるときは、ワインは白から赤、軽いものからこくのあるものへということになっている。ということは、白ワインと相性がいいチーズは、メインで魚介かトリ、ウサギ料理で白を飲んでいた後ということになってしまう。
白ワインととりわけ相性がいいチーズというと、まず、エメンタル、コンテ、ボーフォールなどパット・デュールと呼ばれる加熱圧搾タイプのものだ。そして同じ白でも、それぞれのチーズが作られている地方の白と組み合わせられたらベスト。例えば、コンテならコット・デュ・ジュラやアルボワなどの白。ボーフォールならシニャンやルセットなどの白ということになる。それがなかったら、アルザスやサンセールの白もおすすめだ。ボクは、ボージョレの赤や、ピノ・ノワール種の上品な赤も合うと思う。(真)