
dépôt de la Fondation Otto Fischbacher-Giovanni Segantini, Saint-Gall
© Stephan Schenk, Segantini Museum
Je veux voir mes montagnes – Giovanni Segantini
「アルプスの画家」として知られるイタリア人山岳画家、ジョヴァンニ・セガンティーニ(1858-99)は、オーストリア=ハンガリー帝国に生まれ、8歳の時に両親を亡くして孤児となった。路上生活をしたり、預けられた先の親戚が貧しくて学校に行けなかったという厳しい少年時代を送ったが、周りから絵の才能を認められ、ミラノの美術アカデミーで学んだ。
さらに幸運なことに、ミラノで有数の画商から注目され、彼の絵はヨーロッパ中に広まった。ただ、彼を引き取った異母姉がイタリア国籍を取得する手続きをしなかったため、無国籍で、正式に結婚できず、パスポートも持てなかった。読み書きができるようになったのも30代になってからだった。
人生でさまざまな苦難に遭っても、彼の絵は明るい。山岳地帯で描かれた清々しい空気、静かな水、住民と動物の平穏な生活から、自然の中で生かされていることへの感謝が伝わってくる。コミッショナーによれば、セガンティーニに宗教色はないが、自然信仰、アニミズムに近いものがあったという。農民を描いたミレーが彼にとって大切な画家だった。
一見、風景をそのまま描いたように見えるが、よく見ると遠近が不自然だ。見たものを一旦解体して、心の中の山岳風景を描いたのだろう。会場の地下では、セガンティーニのファンだというアンゼルム・キーファーがセガンティーニに捧げた絵4点が展示されている。セガンティーニが死ぬ時に発した言葉「私の山々が見たい」がイタリア語で書き入れてある。(羽)8月16日まで。


Musée Marmottan Monet
Adresse : 2 rue Louis-Boilly, 75016 Paris , FranceTEL : 01.4496. 5033
アクセス : La Muette
URL : https://www.marmottan.fr
火〜日 10h-18h 木10h-21h (入館20hまで) 常設展込みで 14.5€/10€
