バルザックの芸術に対する考えや作品を材料に制作された20世紀の作品を展示。ロダンやデュシャンの名が副題にあるが、主役はベネルクスと北欧で始まった前衛芸術運動CoBrA (1948-1951) の人たち。中でもベルギー人クリスチャン・ドトルモン (1922-79) が飛びぬけて面白い。「ロゴグラム」という自由書体を発明し、バルザックの言葉を素描ともカリグラフィーともいえる文字で描いた。書いた後、本人でも解読不能という不思議な文字だ。老人ホームの庭でバルザックのように部屋着を着たドトルモンが気に入らない作品を燃やしてしまう貴重なビデオもお見逃しなく。(羽)
6/21迄 月休
La Maison de Balzac : 47 rue Raynouard 16e
画像:Christian DOTREMONT, « - Beaucoup de frissons? / - tant que pas. / - des frissons qui n’en font qu’un? / - comme le temps. », 1970
© ADAGP, Paris 2015