この春は必見の映画エキスポが目白押し。どれも満足度が高いので欲張ってご紹介。グランパレではシネマトグラフ誕生120周年を祝し、偉大な« 映画の祖 »の足跡を辿る「LUMIÈRE ! LE CINÉMA INVENTÉ」 を開催 (6月14日迄)。 監修はリュミエール兄弟の邸宅と工場跡にあるリヨンの映画博物館。思い出の宝物を蔵出ししたような展示で兄弟を身近に感じられる。上映スペースでは世界初の上映会を再現。兄オーギュストが娘に食事させる有名な「赤ちゃんの食事」は何度見ても微笑ましい。この赤ちゃんは後年スペイン風邪で夭折したが、本作で世界初の映画女優となり人々の記憶に残った。展示の最後にはタランティーノら有名監督6人による力の抜けた「工場の出口」リメイク作品上映まであり思わず失笑。隣のベラスケス展を目指す人波に挫けず入館したい。Art Ludique は「Exposition Aardman, L’art qui prend forme」と題し「ウォレスとグルミット」で名高いスタジオ・アードマンの仕事に注目 (8月30日迄)。気が遠くなる作業を経て誕生するクレイアニメだが、作品に注ぐ情熱だけが不可能を可能に。公開中のアニメ「Shaun le mouton 」も併せて鑑賞すれば感動も倍増!
パリの北方郊外サンドニにあるリュック・ベッソン肝いりの映画複合都市、Cité du
cinéma では「L’exposition Harry Potter」を開催 (9月6日迄)。手の込んだ幻想的な衣装や小道具がハリー・ポッターの壮大な迷宮へ誘う。制作の秘密を伝えるオーディオガイド(日本語有り)も完備。(瑞)