1月26日、ロレアルの大株主リリアーヌ・ベタンクールさん(92)の精神的衰弱を利用して金銭を得たとされる被告10人の公判が5週間の予定でボルドーの裁判所で始まった。この裁判の発端は、2007年、写真家フランソワ=マリ・バニエ被告(67)がリリアーヌさんから膨大な額の金銭や贈物を得たと、リリアーヌさんの娘フランソワーズさんが告訴したこと。総額4億5千万ユーロに上る恩恵を得たバニエ被告は「リリアーヌさんが自分の喜びのためにくれた」と公判で証言。同被告をリリアーヌさんの全財産の相続人にする遺言状を本人の依頼で書いた公証人ジャン=ミシェル・ノルマン被告は「依頼人に逆らえなかった」と証言。1200万ユーロを得た元財産管理人パトリス・ドメストル被告、当時サルコジ氏の大統領選挙資金係として5万ユーロを受け取ったとされるエリック・ヴルト被告らの証言も注目される。