パリ動物公園のディレクターやスタッフにインタビューしてみました
は虫類・両生類・無脊椎(せきつい)動物担当のオリヴィエさん。
私はもともと生物学者ですが、動物園が再オープンするのに合わせ、は虫類や両生類などの担当長になりました。ヘビやトカゲ、カメレオンなど、彼らは造形的に大変美しいですね。それに舌でエサをキャッチしたりと、体の動きも個性的で興味深い。たしかに彼らとコミュニケーションをとることは難しいけれど、別にさびしくはありませんよ。眺めているだけでうれしいですし、リスペクトの念も抱いています。ここは園の方針として、ヨーロッパの動物だけが集められたスペースですが、私たちが住むヨーロッパにもこれだけの種類の動物がいることを、実際に見て知ってほしいですね。多様な動物たちの姿を間近に眺めることで、環境保全の気持ちも自然に育まれてくるものと期待しています。
キリンの飼育係マチューさん。
2004年からこの動物園で働き始めました。以後、ひと通りの動物の世話を経験してきたけれど、優しい性格で、優美なキリンが一番好きです。現在は自分の希望も通り、晴れてキリン担当となることができました! 現在いる16頭は、すべてこのヴァンセンヌ生まれ。よく見れば、それぞれに性格も体の模様も角の形も違います。動物サポーター制度で選ばれているアドリーヌは、人間とのコンタクトをいとわない性格で、人気者です。一番年下で1歳半のジャバは、マスコット的存在です。キリンはとても恐がりで、新しい宿舎に移すだけで、4カ月も時間がかかりました。でもジャバは大人たちを差しおいて、新しいキリン舎に足を踏み入れた強者。今は背が2メートル位なので、外の塀からはギリギリ頭がのぞく程度ですが、来場者が入れる屋根付きのキリン舎に入れば、間近で観察できます。キリンたちのすみかは、動物園のほぼ真ん中。見逃すことはないでしょう。
Parc zoologique de Paris
Adresse : Av. DaumesnilとRoute de Ceinture du Lac Daumesnil, 75012 paris , FranceTEL : 01.4079.3125
アクセス : M° Porte Dorée