豚肉を塩蔵したものをpetit salé という。保存がきくようにというのが、第一の目的だが、塩蔵肉は、調理時間が短縮できるし、味わいも深くなる。背肉、スペアリブ、paletteという肩こう骨を包む部分、すね肉などが塩蔵される。豚肉屋では「demi-sel」と記してある。調理前に塩出しが必要だが、塩加減によって1時間から12時間と、かなり時間が違うので、肉屋にたずねること。
キャベツやニンジンなどの野菜と大鍋で煮るポテには欠かせないし、レンズ豆とニンジンと煮合わせたものは「Petit salé aux lentilles」と呼ばれて、ビストロの定番になっている。塩蔵肉を煮込んでいく時は、自然に肉から塩味が出てくるので、初めは塩を入れず、最後に味見をしてから、必要なら加えること。ボクが近いうちに挑戦してみたいのは、すね肉の塩蔵肉を、7分目に火を通してから、取り出し、皮をのぞいてから、その下の脂身に格子目を入れ、そこに甘酸っぱいソースを塗って、オーブンでカラッと焼く一品。おいしそう! うまくいったら紹介しますね。(真)