首相府は2月3日、家族関連法案の国会審議を来年に延期すると明らかにした。また同法案に女性カップルの人工授精・体外受精や、現在フランスで禁止されている代理母を認める条項は含めないことを明言した。同法案は再婚の場合の義理の親に親権の一部を認めること、養子縁組手続きの簡略化などを含む予定だが、同性婚合法化に伴い女性カップルの人工授精や代理母の合法化を盛り込むかどうかが争点になっていた。伝統的家族のあり方に反する政策に反対する右派、キリスト教系団体、家族擁護団体などの2日のデモにパリで8万人、リヨンで2万人が参加するなど反対運動の高まりを受けて、政府は延期を発表した形になった。