映画の中の、こんなパリが大好き。

映画は虚実が交錯する。時には「虚」の方が「実」より実在感があったりする。
ビリー・ワイルダーの傑作喜劇『あなただけ今晩は』では、パリの中央市場脇の娼婦街が、当時の雰囲気をよく伝えているが、これは『北ホテル』や『天井桟敷の人々』でも名高いアレクサンドル・トローネルの手による、ハリウッド撮影所内のセット。

 

パリはさまざまな映画の名作の舞台になっている。ベルヴィルの丘の上のパン屋の前を通ると、ラモリス監督『赤い風船』の主人公の少年がその店に入り、風船が外で待っていたことが目に浮かぶ。カンパーニュ・プルミエール通りでは、ゴダールの『勝手にしやがれ』のミシェルことベルモンドが撃たれて死んでいく。セーヌ川に架かる2階建ての橋はいつ見ても、ベルトリッチの『ラストタンゴ・イン・パリ』で、ポールとジャンヌが出会ったシーンに結びつく。今はすっかりきれいになってしまったサンラザール駅といえばキェシロフスキの『ふたりのベロニカ』。駅構内の喧騒が聞こえてくるカフェのシーンが忘れられない。
ヌーヴェルヴァーグ以来、カメラが撮影所のセットから町中に出るようになって、映画のパリ風景が一挙に広がった。そこで、スタッフそれぞれが、好きな映画の中の好きなパリ風景を探ってみた特集です。(真)
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