「性的行為を買うことは、このシステムを継続させていくことになる、ということを客が意識することが肝心なのです」
12月6日、国民議会は、「(売春に関し)フランスでは廃止する立場にある」という決議を各党一致で可決した。上の発言はその討議中のロズリーヌ・バシュロ連帯相の発言。この決議は売春を即座に禁止するものではないが、さまざまな罰則を設けることによって、実際的に売春が不可能になることを目指そうというものだ。2003年には売春婦による積極的な勧誘を禁止しているが、今度は客に3750€の罰金を科そう、というのが連帯相の意図。これに対し、積極的な勧誘禁止で、売春が国道沿いとか、遠い郊外の以前より目立たない場所に移り、被害者ともいうべき売春婦の状況がひどくなっているように、ますます売春婦の危険が増す、という批判の声もある。同日、国民議会前に「セックスワークも仕事」、「セックス労働者の権利は女性の権利」などというプラカードを掲げた「性的な仕事組合」のメンバーが集まった。