異なる文化に生まれた。「信仰はもたないけど、ユダヤ教のお祭りが大好き」というフォルチュネさん。1967年、エジプトから多くのユダヤ人が国外退去させられた六日戦争で、フランスに渡った両親をもつ。一方、ヴァンサンさんは敬けんなカトリック教徒の家で育った。2000年4月、保険会社に勤める同僚として出会う。ほどなくして彼からアタック開始。「ボクのバイクに乗ってみない? ローラン・ギャロスでテニス観戦はどう? って。もちろんお断りしたわ!」そんな古典的なアプローチは、彼女の心に響かなかったようだ。忘れもしない6月21日の音楽祭。彼の粘り勝ちで、二人が初デートしたのは無数のしゃれこうべが眠るカタコンブ。「何か化学的なものを感じて」と現地で初キッス。以来、ずっと一緒にいる。
2004年に結婚。6歳と4歳の娘に恵まれた。その間、大手の保険会社を辞めて、零細企業を立ち上げた彼はワーカーホリック。「育児・教育は彼女にまかせっきり。毎晩本を読んであげたいんだけど。子供ができて何が変わったかって、分刻みにスケジューリングされること。一にも二にもリズム、三にも四にもリズムだ! と言い聞かせているんだ」と幼い子をもつ苦労を吐露する。一方彼女は、勉強以外に、ヴァイオリンやピアノの情操教育にも力を入れる教育ママだ。母親業フル回転で、保険会社での勤務時間80%を死守するパワフルさ。
4台のバイクを所有し男の友情にも厚い彼、女友だちとのおしゃべりが一番の気晴らしだという彼女。そんな二人は、カトリックとユダヤの祭日はいつも盛大に祝う。例えば今月はイベントが目白押しだ。カトリック式クリスマス以外に、20日から8日間連続で、毎日1本ずつロウソクを灯すユダヤ教のハヌカ祭り、キリスト教のアドベント(待降節)の習慣も。「我が家では12月1日から25日まで、サロンに長い洗濯ひもをかけて、毎日一袋ずつ、小さな贈り物を入れた袋を吊るすの」。今年も二人の娘のために、合計50個の袋を手縫いした。今から子供たちの喜ぶ顔を見るのが待ち遠しい。(咲)
これから相手に期待したいこと?
「お互いをもっともっと分かりあうこと」(ヴァ)
「永遠の愛」(フォ)
前回のバカンスは?
「7月後半、2人だけでスペイン・アンダルシアへ。2人だけじゃなきゃバカンスとはいえない」(ヴァ)
夢のバカンスは?
「質より量!できるだけ長く休みたいよ」(ヴァ)
「海より山。つねに娘たちと行動したいわ」(フォ)
最近、二人で出かけた芝居は?
「パレ・ロワイヤル劇場で、人気コメディアン、ローラン・バフィ演出のコメディ『ボノボ(Les Bonobos)』を見て大笑いしたよ」(ヴァ)
お気に入りのレストランは?
Lac d’Argent(141 rue Croix Nivert 15e 01.4530.0268)
「近所の中華料理屋さん。子供たちはバイキングが大好き。カニツメがおいしいわ」(フォ)
カップルとしての満足度を5つ星でいうと?
★★★★★「地に足のついた人だから。それに美しくてユーモアがある」(ヴァ)
★★★★「まずは私を、そして子供たちのこと、もっと大切に考えてほしいわ」(フォ)
★★★★「まずは私を、そして子供たちのこと、もっと大切に考えてほしいわ」(フォ)
彼が彼女に贈った初の贈り物「私が真珠好きだと知らなかったはずなのにと感激したわ」