ビジネス街・汐留にフランスの香り高い文化を発信。

 フランス留学支援、フランス語教室、フランス語翻訳業務などを手がけてきた、日仏文化協会が、汐留に移転したのは2011年1月。そして4月には同じ場所で汐留ホールを華やかにオープンする、はずだった。しかし3月11日の東日本大震災によって、「フランス文化デー」と題したオープニングイベントはあえなく中止。それ以降の準備していた催しもバタバタと中止を余儀なくされてしまった。しかし、人心の落ち着きと共に、汐留ホールの活動は再び活性化しつつある。
 汐留ホールは、最大100席というコンパクトな会場。都心のビジネス街の汐留では数少ない貴重な文化発信の場。JRや地下鉄が近くを走るというアクセスの良さ。それは同時に鉄道や地下鉄の振動や騒音をどうブロックするかという、ホールを作る側には難問が続出したという。その難問を浮き構造のフローリングと防音に留意した音響設計によって巧みに解決し、クラシック音楽の演奏会にも十二分に対応できる質の高い音響空間を実現した。
 汐留ホール主催の公演に出演するのは、以前から日仏文化協会が力をいれているフランスへの音楽留学生を中心とする若いこれからのアーティストたち。さらにピアノ、チェロ、フルート、ヴァイオリンなどの、フランス各地で留学生を受け入れている音楽院の教授たち。特に教授陣はここでマスタークラスを開講し、さらにリサイタルも行っている。また国家的な長い伝統を持つフランス・メソッドのバレエ講習会も開かれる。これらの講習は、音楽大学やバレエ団などが主催する場合と異なり、広く一般の方々が受講できる。そんなところから受講生は日本各地から集まってくるという。
 「汐留にお勤めの若い人たちにも、クラシックのコンサートなどに気軽に来ていただきたいです。仕事帰りに、美しくドレスアップして立ち寄る絶好の機会ですよ」と語るのは汐留ホールの大河内京子氏。「これからの企画で『ジュディ・ソワ』と名付けたシリーズを展開します。jeudi soir = 木曜の夕べの意味なのですが、フランス文化に関わるあれこれを網羅して、音楽、バレエ、ファッション、コスメ、グルメ、ワインといった分野での公演やレクチャー、そしてボージョレ・ヌーヴォー、ノエルをテーマにしたフェットなど誰もが自由に参加できる祝祭的なイベントもすすめていきます。汐留で働いている人たちはキャリアや文化度がかなり高いはず。これから徹夜仕事だという前に、気持ちをほぐすためにここでコンサートなどに浸るようなこともあると思いますよ」とのこと。
 これからの汐留ホールの、日仏をつなぐ文化的な活動に注目である。 (慎)

日仏文化協会・汐留ホール。

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