今回は、現役タクシードライバー、フィリッペ・ヴィエイラさんに、パリでタクシーを運転する魅力をいろいろと伺ってみた。
タクシードライバーになろうと思ったきっかけは?
車の運転とパリの街並みが大好きなんだ。一日中運転してお金がもらえるなんて、何て素晴らしい職業かと思ったのがきっかけさ。毎日たくさんの出会いがあるのは、刺激的で実に面白い。僕は人とのコミュニケーションがもともと大好きなんだ。
誰でもなれるのですか?
特別なライセンスが必要で、それがとてつもなく高いんだ(ちなみに約20万ユーロ)。アパートが1軒買えるくらい。
フランスのタクシーは、どうして高級車が多いのですか?
高級車が選ばれる理由は二つ。第一はタクシーを利用するのは、ある程度の地位にあるビジネスマンが多いんだ。どうせ乗るなら高級車に乗りたいだろう? どうせ料金は一緒なんだから。第二はドライバー自身のステータスと、仕事で毎日使うものだから、乗り心地がよい方がいいよね。
仕事で最も楽しいことはなんですか?
毎日が違うということ。パリの風景も道並みも、同じに見える時は絶対にない。あとはお客の様々な要求に応えるのもうれしい。好きな人に花束をプレゼントしたいという客と、深夜にパリ中を一緒に回ったこともあるよ。旅行者からは歴史やモニュモントについていろいろと聞かれるので、ガイド役となって案内することも多い。いつも最新の情報に乗り遅れないように勉強しているよ。
外国人客を乗せた時の苦労ってありますか?
みんな英語が話せるので全く問題ないよ。
安全運転のために意識していることは?
スピードを出しすぎず、安全確認をしっかりし、常に丁寧な操作と心に余裕を持つこと。
(聞き手:和)