ヨコハマトリエンナーレ2011

《Théâtre de poche》2007 Production still Courtesy of the artist and Motive Gallery, Amsterdam Photo: Aurélien Mole
《Théâtre de poche》2007 Production still Courtesy of the artist and Motive Gallery, Amsterdam Photo: Aurélien Mole

文明が衝突しそうな時代こそ、文化の融和力を 世界から、世界へ、現代アートを発信する

 2001年に始まり、2005年、2008年と回を重ねてきた、日本を代表する現代アートの国際展、ヨコハマトリエンナーレ2011が8月6日(土)から11月6日(日)まで開催される。「OUR MAGIC HOUR?世界はどこまで知ることができるか??」との問いかけのもと、横浜美術館、日本郵船海岸倉庫(BankART Studio NYK)をメイン会場に、国内外で活躍する現代美術家の作品などをダイナミックに展開する。
 ヨコハマトリエンナーレ2011の東京での記者会見は、奇しくも3月11日の午後3時の予定だったが、東日本大震災により中止。自粛ムードが広がる中、こんな時だからこその新作への取り組みや積極的な参加を表明した参加アーティストたち、画廊や所蔵家といった美術関係者からの激励や支援によって、8月6日の開催へとばく進している。アーティスティック・ディレクターの三木あき子氏は「これに『作家魂』のようなものを感じて、このヨコハマトリエンナーレを、何か特別な記憶に残る展覧会にしなければ、と改めて肝に銘じています」と語る。
 サミュエル・ハンチントン著の「文明の衝突」は、多文明間、多文化間の闘争から紛争、戦争を論じたが、文化や文明には融和、理解という積極的な平和へと向かう要素が大いに含まれていることを決して忘れてはならない。現代アートはともすれば、必ずしも口当たりのいい作品ばかりではないだろう。観客の参加を求めたり、違和感を抱かせたり、奇妙な感覚で幻惑したり、「よくわからない」作品が並ぶかも知れない。ここにあるのは歴史的、美術史的なフィルターを通過した古典的美術作品ではなく、現在進行形の世界各地のアーティストたちが、多様な世界のありようを、想像力、創造力、強さや可能性を、やむにやまれぬ思いから発信したモノやコトなのだ。
 フランスに関係したアーティストは、オレリアン・フロマン、デワール&ジッケル、故人ではルネ・マグリット、マン・レイなどだが、東西ヨーロッパ、南北アメリカ、アジアにわたる同時代を感じる作品群を一望に見るには絶好の機会。
 特別連携プログラムでは、新・港村?小さな未来都市(BankART LifeⅢ)、黄金町バザール2011なども予定されている。この時期、現代アートの散策で、横浜を訪れるのも楽しそうだ。(慎)

会期:2011年8月6日(土)〜11月6日(日)
(休場日:8月、9月の毎週木曜日、10月13日(木)、10月27日(木))
会場:横浜美術館、日本郵船海岸倉庫
(BankART Studio NYK)、その他周辺地域
開場時間:11:00 – 18:00(入場は17:30まで)
入場券:お得なセット券、一般¥1800から