二重国籍取得の制限強化を提案する中間報告書が6月21日にリベラシオン紙のネット版で公表されたことで、にわかに議論が沸騰している。これは国民議会が依頼した報告書で、作成責任者はクロード・ゴアスゲン国民議会議員(UMP)。成人になって選挙人カードを取得する際にフランス人であることの宣言を行うことや、結婚などによるフランス国籍を得る場合は外国籍を放棄することを義務付けるなど、二重国籍者の数を少なくすることを政策として掲げている。しかし、コペUMP書記長などは二重国籍の制限強化に反対しているほか、社会党など左派からは仏国籍取得者を減らすための方策であるとの批判が噴出した。ゴアスゲン氏は、報告書はすぐに国籍法改正案につながるものではないと火消しに躍起だ。