Marais界隈(3、4区) 

マレ、ダブダブ…

 マレがダブダブしているのではありません…ダブはイギリス発祥のレゲエベース音楽で、80、90年代には日本のクラブでも動きがあった。本日会ったのは今ヨーロッパでも注目されているフレンチ・ダブ界期待のグループ〈ONDUBGROUND〉のシモン・ラフールカドゥさん。マレに住みマレで働く。そしてうらやましいことに公共交通機関をほとんど使うことがないマレづくしの生活だそうだ。「マレのブロック内には大通りもメトロの駅もなく、中世の面影残す小道のみが交差する、パリ中心にある貴重なヴィレッジだね」。そしてウィークデーと週末ではふたつの違う顔を持つという。
 毎朝、Vieille duTemple通りを突っ切って仕事に行くシモンさんが見るのは、ブティック店員の通勤風景や商品を届けにやってくる車たち。「舞台が始まる前の楽屋風景だよ。こうして変わっていく一日を見ているのは面白いよ!」。パリ中の友だちもおのずとマレに集まって来るので、毎晩飽きることもなし。但し週末にはマレを訪れる買物観光客で道がはん濫してしまうため、思わず退避してしまうそうだ。ここ十数年、流行のブティックに埋め尽くされ商業化され過ぎと悲鳴も耳にするが、40年前にマレ地区の保護を決めたアンドレ・マルロー相にまずは感謝である。

photos : pixellephoto

 シモンさんがダブ・ミュージックに興味を持ち始めたのは19歳ごろ。幼少時に両親から聴かされていたのはケミカル・ブラザーズとプロディジーというのだから、生粋エレクトロな音楽環境のもとに育ったわけだ。2004年に結成したユニットODGはシンセサイザーの弟とベースの3人からなる。2008年まではレゲエ色が強かったが、最近は映画音楽や民族音楽らあらゆるジャンルを取り入れたミックスでエロクトロな音が勝っている。私、個人的には近年のナンバーの方が好みである。パリ以外のフランス都市、ヨーロッパ各地でライヴが行われ、メキシコやベトナムからもライヴに招かれているが日本はまだ未上陸だそうだ。(久)


photos : simmon.L




シモンさんとベーシスト、シンセに弟の3人からなるODG=ONDUBGROUND。
アルバム4枚と新たなナンバーは彼らのサイトから無料配信され聴くことができる。
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サンルイ橋周辺のストリート哲学者は気になる人物だ。改造に改造を重ねた正体不明の自転車にはスローガンがびっしりで市民の目を引く。「彼は既に風景の一部になっているよ」とシモンさん。


ODGのライヴはYoutubeでも見れるが、以下のサイトで曲が聴ける。
*soundcloud.com/ondubground
*ondubground.com  *myspace.com/ondubground

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「僕には特に信仰心はないがこの教会内には不思議な力が感じられる」という St-Gervais 教会。

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●Rue des Barres 4e

 パリ市庁舎の裏、セーヌ川からサンジェルヴェ教会横を北に抜ける小さな石畳の道はシモンさんのお気に入り。右岸で最も古くに建てられたというサンジェルヴェ教会、感じのよいテラスのあるカフェ、映画の撮影にも理想的な美しい景観である。車も入ってこないのでゆっくり雰囲気を楽しめる。
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●Schwartz’s Deli

 ここよりおいしいチーズバーガーは食べたことない!とシモンさんのお墨付き。天井の梁を除けば内装はニューヨークのダイナーそのまま。パストラミ、ベーグル、ピーカンパイらアメリカの味が楽しめる。チーズバーガーは14€。12h-15h/19h30-23h。無休。
16 rue des Ecouffes 4e  01.4887.3129

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●Chez Taeko

 マルシェ・アンファン・ルージュ内の日本食の店。シモンさんはここでお昼を食べるのが好きだ。丼ものは9.5€~、お弁当は11.9€。彼は豆腐料理が特に気に入っているが、メニューが多く家庭料理ばかりなのは我々にも嬉しい!ここでは毎回有名人に遭遇します。
11h30~18h、日11h30~15h。月休。
39 rue de Bretagne 3e  01.4804.3459