ハマムへ行く前に買い物。
Barbès-Rochechouart駅からハマムへ向かう大通りにある屋台では、本やアクセサリーと一緒に、蒸し風呂に欠かせないアイテムがずらりとにぎやかに並んでいる。〈Savon Noir〉という濃いキャラメル色をした練り石けんや、マルセイユ石けんの元祖でもあるシリア産のアレッポ石けんなどを気軽に調達することができて便利。ただ、本格的なハマム体験をするならば、Goutte d’Or通りにあるアシアさんおすすめの雑貨店〈Nour Zamen〉まで足を運ばないともったいない。入り口を入ってすぐのところで、「ここでは粘土が買えるのよ!」と言いながらアシアさんがまず見せてくれたのは、プラスチックの透明な箱から透けて見える、乾燥した細かい土のかけら。ちなみに、このお店の奥にはこの〈ghassoul〉と呼ばれる粘土が入った深い緑色の小さな紙袋が積んであり、その品質のよさで知られているとか。購入の際は、緑の紙を目印にするとよい。それにしても、粘土をお風呂に持っていくって一体どういう意味なのか? 最後に、あかすり用の手袋〈kassa〉を主人に出してきてもらってお会計を済ますと、そんな謎を解くべく、足早にハマムを目指す!
黒のオリーブ、オリーブオイル、水、水酸化カリウムでできたモロッコ産の練り石けん。
ハマム発祥の地とされる、アレッポ産のオリーブ油ベースの石けん。
ハマムには軽石を持ち込むこともできる。
どんな用途に使うのかと気になる「粘土」。
あかすり用の手袋の手触りを確かめる。
「本当は触ってはいけないけれど特別だよ」とお店の主人。