Catherine (52)/Philippe (43) 「病気が治ったらすぐに 結婚しよう」と誓い合う。

 17年前の6月21日。年に一度の音楽祭で恋に落ちたロッカーと年上の彼女。フィリップさんのバンドにカトリーヌ(略:カティ)さんの従兄がいたのがきっかけだ。演奏が終わり、カティさんは、タバコを吸いに出たフィリップさんを追いかけ、思わず彼にキス。約1年後、娘が誕生した。「すべて直感。迷いなんてなかったわ」とカティさん。現在16歳になる娘のクレマンティーヌ、「スシ(寿司)」という名の猫と、ベルヴィル公園を臨むアパルトマンで暮らしている。
 ボーカリストとしてバンド活動を続けながら、生活のため郵便配達をするフィリップさん。彼の朝は早い。6時15分から13時まで勤務。一日のうち残りの時間はたっぷりある。お昼寝して、買い出し、夕食の支度は彼の役目だ。一方カティさんは小さな会社の秘書である。7時半に家を出て19時に帰宅。いつも本音を言いあう二人だから、いさかいは絶えないがすぐに終わる。例えば娘の育て方。「私はつい心配で過保護になってしまう」という彼女に対し、「僕はもっと融通がきくかもしれない。夜の外出も大抵OKするし。娘には自分自身で学んでほしいんだ」とフィリップさん。「それにカティは母親がいない幼少時代を過ごしたから、つい甘くなってしまうよ」と語る。
 10年前、カティさんは血液癌にかかり、なす術がないと宣告された。奇跡的に助かったが、2年後、肺から菌が入り合併症を起こす。5年の間、彼女は入院生活を続けた。その間、フィリップさんと親族はつきっきりで看病した。彼女が2度目の昏睡(こんすい)状態に陥る前夜、二人は誓い合う。「治ったらすぐに結婚しよう」。そして生還した4年前、20区の市役所で式を挙げた。当時娘は12歳。以来、フィリップさんはお酒とタバコをきっぱり断ちきる。「舞台に上る時は緊張を抑えるため、アルコールやドラッグに走るミュージシャンが多いけど、緊張がとれるどころか、声も脳もつぶしてしまう。僕はあの時ストップをかけたんだ」。現在、妻は娘を連れて、夫のライブに足を運ぶのが楽しみだ。(咲)

二人の友人の画家フィリップ・
ショミロンさんが一枚だけ譲ってくれた絵。

これから相手に期待したいことは?
「一緒に老いること」(フ)
「定年に達したら田舎に家を買って過ごしたいわ」(カ)

前回のバカンスは? 
「復活祭にアングレームに住む友人の農場へ。娘と彼女の友人を二人連れて、オレロン島や海岸を巡ったわ」(カ)

夢のバカンスは?
「大自然の中、まるで狼になったような生活。小屋に住んで、自分で釣った魚を暖炉で焼いて食べるんだ」(フ)
「4月、アイスランドの大噴火のせいでキャンセルになったギリシャ旅行を実現させたいの」(カ)

最近、二人で行ったイベントは?
「Andrew MOREのコンサート。彼はイギリス人のロッカーで詩人。彼がコリューシュに英語を教えたんだよ」(フ)

お気に入りのレストランは?
La Bouche(rue d’Eupatoria 20e 09.5356.2414)
「ここのブランチがお気に入り。一皿に7、8種の料理が盛られていて、すごく満ちたりた気分になるの」(カ)

カップルとしての満足度を5つ星でいうと?
★★★★★「困難を乗り越えて互いを知りつくしたから」(フ)
★★★★1/2「少々辛め? もう少し成長してもらいたい」(カ)