L’Age d’or — スミレの香りのするシノンの赤、子羊肉のロースト。

 671号で〈Le Coin de table〉を紹介した時に、ワインに情熱を注ぐユーグさんのことを書いたけれど、ショワジー大通りとトルビアック通りが交差するところにあるこの店も、ユーグさんに連れて行ってもらって発見したものだ。その時食べたオンドリの赤ワイン煮が今でも忘れられない。
 昼は、メイン9€、メイン+アントレまたはデザート12.5€(学割があって10.5€!)、アントレ+メイン+デザート16€。この値段で、一流のレストランで修業をつんだエチエンヌさんの、季節の素材を大切にする料理を味わえるんだから幸せだ。
 アントレだが、〈本日の野菜スープ〉は春日和で暑いくらいだったので遠慮し、二人ともこの店の定番ともいえるスモークサーモン付きタブレ。メインには、友人はチョウザメのソテー。チョウザメが苦手なボクは子羊のもも上肉のロースト。ワインは、ユーグさんが選んでいるものだけに心配なし。前回味わったミネルヴォワ(1本20€)、今月のワインというブルゴーニュのロゼ(16.5€)などにも触手が動いたが、シノン(17€)に落ち着いた。
 紫タマネギ、トマト、エビのむき身、パセリなどのみじん切りと混ぜ合わされたタブレに、スモークサーモン(脂がのってちょうどいい塩味)一切れがのったアントレは、軽い味付けがよく、材料それぞれが口の中で踊るようなうまさ。メインの子羊肉は、一度ローストしたものをさっと強火でポワレしたのだろうか、切り口の表面がカリッとしている。肉汁を煮詰めたソースはハチミツでも入っているのかな、甘さが感じられた。どう調理しても身がもったりしてしまうチョウザメだが、もう少し塩加減があったらな、と思うのは日本人の舌なのでしょう。付け合わせの新カブがこりっこりっとおいしかった。
 一皿の分量がちょうどよく、イチゴやフランボワーズがたっぷりのった、甘さ控えめのチーズケーキも無理なくおなかにおさまった。(真)
26 rue du Docteur Magnan 13e  01.4585.1058 
M° Olympiades/Tolbiac  月休。夜は15€/18€のコースになる。