Pasco — 上品でいながら、地中海の太陽を感じる。

 7区、アンヴァリッド敷地沿いの大通り。2人のパスカルさんが仕切る、地中海を意識したフレンチの店で、店頭には配車係もたたずんでる。とはいえ、メイン+グラスワイン+コーヒーで16€という気軽なランチメニューがあるし、土日も休まず営業で、何よりその日の仕入れにより、毎日メニューを組み立てているという姿勢が素晴らしい。
 本日は22€コースから、友人は、前菜とメインのチョイスにし、真ダラのチョリソ風味とアーティチョーク、セラーノのリゾットを、私はデザートのイチジクのローストが気になったので、メルーサのポワレとデザートを取ることにした。飲み物は、グラスでオック地方の白ワイン(5€)を注文。
 隣のテーブルでは、何かのお祝いらしく、昼から豪勢にアラカルトで注文しており、主賓らしき初老の紳士は、ブルターニュ産のオマールエビをつついている。横目で羨ましく眺めていると、前菜がやってきた。分厚い切り身の真ダラは絶妙な火加減で、ピリッと香ばしいペースト状のチョリソがのっている。パンポル豆という白インゲンが付け合わせ。充分にメインとして通用するボリュームだ。
 上質のオリーブ油の香りが地中海の太陽を思い起こさせるリゾットは、きちんとアルデンテで見事。アーティチョークの歯ごたえや生ハムの塩けもいい感じ。メルーサのポワレは、南仏でピストゥと呼ばれるバジリコのソースが敷かれ、カリカリのポレンタと、オーブンで焼いたトマトが添えてある。彩りも美しく、気分はすっかり南仏にいるようだ。
 旬の果物、イチジクのローストは、ミルクキャラメルを薄くコルネット形に焼いたなかにサワークリームが詰まったものが添えられている、という熱くて冷たいデザート。果実の自然の甘さが感じられるのは新鮮だったが、フランス人には物足りないかも。サービスもにこやかで優雅。おすすめです。(里)
74 bd de la Tour Maubourg 7e  01.4418.3326
M° La Tour Maubourg  無休。

写真:Cabillaud en croûte de chorizo et cocos de Paimpol