「国営テレビでのCMを廃止しようとする政府案は、TF 1など民放への贈り物だ。CMが廃止された国営テレビの赤字をどうやって埋めるのか、少しも保証されていない。政府はEUの方針に従っているだけだと言い訳しているけれど、これほど民放の肩を持つのはフランスだけだ」
ディディエ・マチュス社会党議員。
「国営フランス・テレビジョンの総裁を、大統領が任命するというのは、国がテレビの情報を牛耳っていた25年前に逆戻りだ」
11月25日のデモに参加した国営テレビ局職員。
「国営テレビ関係者が動揺していることは認めるが、この法案が国営テレビに大きな変革をもたらすことを忘れてはいけない。CMに左右されなくなることによって、夜20時半から素晴らしい内容の番組を観ることができるようになるのだから」
ジャン=フランソワ・コペ国会視聴覚委員会代表。
4億5000万€
CMが廃止されることによって生じる2009年度の国営テレビの赤字は、4億5000万€に達する。
3%
CMが廃止されることによる国営テレビの赤字の穴埋めとして、民放のCM収入に3%課税し、年8000万€が入る予定だったが、11月19日、国民議会の与党議員は、不況で民放のCM収入が減ることを考え、1.5%から3%の間にすべきだと提案。
0.9%
国営テレビの赤字解消のために、電話オペレーターの営業収入にも0.9%が課税される。なおラジオ・テレビの受信料は現在年116€だが、来年度は物価上昇率にスライドされて118€になると見られている。