日本人の髪の毛は、フランス人の髪の毛と比べて、毛の表面を覆う魚のウロコのような形をしたキューティクルが多いなどの特徴を持ち、そこから長所を最大限に引き出すヘアケア製品のおかげで、今や「世界が嫉妬する髪」になっている。一般的にくせが少ないストレートヘアで、限りなく黒に近い褐色が多く、断面は円型に近い。太さも平均80ミクロンで、フランス人の平均50ミクロンを上回り、ハリがあってしなやかな髪になる。
その点、フランス人の髪質は柔らかく、髪の色も、濃いセピア、褐色、亜麻色、ブロンドなどとさまざまだ。ハサミで適当にカットしてもそれとなくおさまってしまう。ふわっとしたパリジェンヌ風ショートカットにし、パリのヘアサロンでかっこ良く変身! な~んて挑戦してみても、日本人の髪の毛はなかなかふわっと仕上がらなくて悔しい思いをする。あとフランス人の髪の毛で面白いことといえば、幼少時代金髪の人たちも、成長とともに茶から焦げ茶色へと色が変化していくことだ。
男性にとって薄毛や脱毛は深刻な問題だ。日本人男性は、遺伝的にはげにくい体質だといわれているが、それにもかかわらず日本ではカツラや植毛が盛んで、養毛剤もよく売れている。それに引き換えフランス人男性はせいぜい脱毛をふせぐ薬を飲む程度で、「ハゲもセックスアピールの一つ」と隠さない人が多く、カツラよりは自分の頭の形にあった帽子を選んだりすることに気をつかっているようだ。
まつ毛はというと、日本人は、上まぶた際から下へむかってはえていて、量が少なく短い。フランス人のまつ毛は、上まぶた際の内側から外へむかってはえていて、量も多く長い。スキー場で、フランス人は、まつ毛に雪をつもらせて滑っているのだ!(有)