Ma colocataire est encore une garce!

 劇場〈Palais des glaces〉の歴史は変身の繰り返し。19世紀末〈Bléro Star〉というシャンソニエで出発した後、ミュージックホール〈Bijou〉に変わり、持ち主が変わって今度は演劇場に変身、映画の普及で1912年には映画館兼コンサートホール〈Bijou Cinéma〉に、そして1924年に厚板ガラスで覆われた現在の外観に変わった時、〈Palais des glaces〉という名の映画館として再出発したと思ったら、1960年には再びミュージックホール兼コンサート劇場に戻り、1980年代末ようやく現在のワンマンショー専門劇場としてスタート、多くのスターを生み出してきた。そして2002年からはプログラムを2部構成にし、毎晩劇作品とワンマンショーを公演している。
 今回私が観に行ったのは前半の劇部分。パリの一等地にアパートを買った男が田舎から出てくると、せっかく家主になったアパートには前の住人、天文学を勉強するセクシーな女子学生と彼女の弟が住んでいて出ていく気配がない。そこで男2人女1人の共同生活が始まる…。実は、弟と名乗る男は女子学生の愛人で、天体望遠鏡を熱心に覗くその彼女は通り向かいにある銀行のATMで使われるカード番号をメモするプロの詐欺師。男女の三角関係と詐欺行為が同時進行、コミカルに描かれていく。さえない男役を演ずるファブリス・ブリンが脚本も担当、セクシーな詐欺師役をマリー・パープ、弟&愛人役を演ずるオリヴィエ・トマは、以前この欄でも紹介したワンマンショー『Sir John』の成功で芸名をサー・ジョンに変え今回も大健闘。演出は、この劇場で何度もワンマンショーを披露しているアンヌ・ルーマノフ。(海)

3/29迄。火-土19h30。10€-28€。Palais des glaces : 37 rue du Fbg du Temple 10e 01.4202.2717