1999年公開の『Les Convoyeurs attendent 24時間4万回の奇跡』以来,久しぶりにブノワ・マリアージュ監督と三枚目ブノワ・ポールヴールドのコンビが復活。1970年代にベルギーを揺るがしたスクールバスハイジャック事件の当事者たちの25年後を個別取材し、最後には当事者たちすべてを再会させる旅を仕組んでドキュメンタリーとして撮影するジャーナリストの奮闘が描かれる。笑いの中にたっぷりの皮肉と悲哀がただようポールヴールドの演技は快調、滑稽なカリカチュアの中でジャーナリズムの嘘と真実が浮き彫りにされる。「人間は自らの非を認めることにより自分の価値を知るのだ」というポールヴールドの台詞が印象的。(海) |
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