New Belle Seine ウズラ料理は天下一品。昼の定食もおすすめだ。

 ベルヴィルの交差点から入った小さな通りにある一見ふつうの中華レストラン。10年前以上から通っている店だけれど、ここのウズラの唐揚げ Cailles sautees au basilic(7.5€)は今でも天下一品。
 まず写真を見てもらいたい。骨ごと四つに切り分けたウズラが、しっかりと下味をつけられたあと、カラリと色よく揚げられている。同じように揚げられた赤や緑のピーマン、唐辛子、タマネギ、バジリコの香りが立ちのぼってくる。もう我慢できない。食らいつく。二度揚げされているのか、手羽の方などは骨までかりっとやれそうだ。ウズラならではのうま味が口の中に広がる。こんな風に指でつまんで骨の隅々までしゃぶっていると、トニー・リチャードソン監督の名作『トム・ジョーンズの華麗な冒険』で、アルバート・フィニー演じる主人公と妖艶な女が向かい合ってチキンを頬ばっているワンシーンが思い出される。指でつまんで頬ばるというのは、やはりどこかエロチック! 一皿に一羽半分が盛られているので、前菜にするなら、二人で一皿で十分すぎるくらいだ。
 メインには、魚の蒸しものPoisson a la vapeur(11.5€)が素晴らしい。中くらいのスズキ1尾の蒸し加減は申し分なく、たっぷりかけられたショウガと細ネギの香りがきいている。魚やカモなどを使ったタイ風魚のカレーPoisson au curry(6.8€)をとって、小さなかごで出てくるもち米ごはんRiz gluant(2€)と一緒に混ぜ混ぜしながら食べるのもおいしい。
 平日の昼ごはんなら、豚肉の炒め物、魚の煮物などの日替わりの一品に、スープ、どんぶり入りのごはん、デザート、それにジャスミンティーがついて、なんと6.4€。日替わりの一品は、中国人のおばさんの家に寄ったら何気なく出てくるといった感じの家庭的な味だ。そしてサービスしてくれる人たちのあたたかい笑顔も三つ星だ。(真)

3 rue louis Bonnet 11e 01.4338.6390 M。 Belleville
無休。土日は午後も休みなしで営業。